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198.会社が永続して発展し続ける条件とは?(その2)「理念?利益?」

2019/09/25

前回はビジョナリー・カンパニーの1つ目の特徴「時を告げるのではなく時計を作る」つまり、“素晴らしいアイデアや製品ではなく、それを生み出し続ける人や組織をいかにつくるかに焦点をおいている”点について触れました。

第2回目の今回は、「利益を超えて〜基本理念の大切さ」について短くまとめてみます。

ビジョナリー・カンパニーの共通点は他企業に比べて、理念に徹する傾向が強く、純粋な利益志向が薄いことが判明。
こう聞くと、「理念・理想は大切だが、利益が無ければ綺麗事は言ってられない」と感じる人も多いでしょう。
しかし、この点がビジョナリー・カンパニーと他との「決定的な違い」だと述べられています。

様々な例証が書かれている中で、
代表的な例として医薬品大手企業のメルクについて触れています。

メルクは1891年の設立以来、ほぼ一貫して高い理想と現実的な自己利益を“同時”に追求し実現してきました。
ジョージ・メルク二世は、次のように述べています。
「医薬品は利益の為にあるのでは無い。利益は後からついてくるものであり、我々がこの点を忘れなければ利益は必ずついてくる。」
利益を第1に考える企業からすると、わかりにくいかもしれませんね。
大変逆説的な言い方ではありますが、かといって、決して利益を疎かにしている訳ではないという点もわかります。
こんな話を聞くと、「それは大手の一流企業が余裕ができたからそんな事が言えるのだろう」とつい考えたしまいがちですが、本書では、
「売り上げが上がり余裕が出来てから理想主義を掲げたのではなく、生き残るのに必死になっていた時期に多くのビジョナリー・カンパニーはすでに理念を持っていたという点である。」とも述べられています。

井深大が理念を書き表したのは、ソニーを1945年に設立した、売れる商品もアイデアも何もない時。
経営危機に直面したフォードは草創期の理念に立ち戻ったetc…

日々の資金繰りに追われながら、崇高な価値観や目的意識を考えていたという事は、目から鱗かもしれません。

基本理念がしっかりしている事は、会社の成長、発展、転換にとって特に重要である。
一貫して経済上の目的を超えた基本理念を持つ。
そして利益が会社の目的達成を支える。
理念は会社の指針となり、社員の活力を引き出し、結果的に利益を生む。

順番を間違えないように。
そして理念が浸透した「理念経営」の企業が増えれば、従業員も顧客も活気に満ちた笑顔の多い社会になっている絵が私には浮かんできます。

次回は「基本理念以外は時代に合わせて変えていく必要性」について触れます。