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80.天業に生き、天業を助ける

2015/04/09

組織が活性するためには、
「ダイバシティ(多様性の尊重)が大切である」と言われて久しいですが、
実は、
“この大切な考え方を日本は古来より大切にしてきた”
今回はそんなお話を綴りたいと思います。

大東亜戦争末期

硫黄島の戦いにおいて
最後に玉砕した司令官の1人
市丸少将が、
遺書としてアメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトに宛てた「ルーズベルトニ与フル書」をしたためていました。

日本語、英語各一通を作り、アメリカ軍が将校の遺体を検査することを見越してこれを村上治重大尉に渡していました。
村上大尉は最後の突撃の際にこれを懐中に抱いて出撃し戦死。
遺書はアメリカ軍の手に渡り、新聞に掲載されました。

70年前のその遺書の中に、日本古来からある人に対する価値観・社会に対しての見方を発見しました。

以下抜粋
『…おそれ多くも日本の天皇は、皇祖皇宗建国の大詔に明らかなように、
養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)を三綱とする八紘一宇という言葉で表現される国家統治計画に基づき、
地球上のあらゆる人々はその自らの分に従ってそれぞれの郷土でむつまじく暮らし、
恒久的な世界平和の確立を唯一の念願とされているに他なりません。
このことはかつて、

 四方の海
 皆はらからと 思ふ世に
 など波風の 立ちさわぐらむ

という明治天皇の御製(日露戦争中御製)が、あなたの叔父であるセオドア・ルーズベルト閣下の感嘆を招いたことで、
あなたもまた良く知っていることです。

わたしたち日本人にはいろいろな階級の人がいます。
けれどわたしたち日本人は、さまざまな職業につきながら、
この天業を助けるために生きています。
わたしたち軍人もまた、干戈(かんか)をもって、
この天業を広く推し進める助けをさせて頂いています…』

なんという謙虚で、人に対して尊厳に満ち溢れた考えでしょうか。

現代では、
自分という「個」は尊重すれど、
「他者」という個を同じように尊重し、
力を合わせて組織力を最大化している所は
どれだけあるでしょうか。

組織でも、
トップを含めた全社員で、このような原点を大切に、
天業に生き、天業を助けるために生きていきたいものですね。

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