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254.成人発達の研究

2025/05/07

ゴールデンウィークが終わった。
新入社員の皆さんも、仕事に対してそろそろ憂鬱さが増している頃か?
それとも元気に出社したのか、気になる。
彼らを迎える職場の先輩・上司の態度や言動が及ぼす影響は大きいだろうと想像する。

「組織の成長・変容発展は上層部から」と唱え、
上層部向けに組織・チーム開発/リーダーシップ研修を提供し、かれこれ15年近く経つ。

新入社員や若手の職場における問題以上に、
経営幹部・管理職・リーダーの「成長」の問題は大丈夫か?
管理職・リーダーは、自分がどのレベルにいるのか?

発達心理学の世界的権威、ロバートキーガン博士の
「成人発達の研究」の理論に当てはめて考えると、

人は、5段階のレベルがあり
①具体的思考段階
②道具的思考段階
③他者依存段階
④自己主導段階
⑤自己変容・相互発達段階
と成長していくそうだ。

①は具体的な事の認識ができても抽象的な頭の使い方ができないレベル(幼少期)
②は他者を自分の目的実現のために道具とみるレベル。他者を理解するのが困難。
③は他者や組織に従属し、自らの意思決定基準を持たない依存レベル
④は自分なりの価値観や意志決定基準をもち明確に主張・自律行動できるレベル。自己成長に強い関心あり。
⑤は自分の価値観や意見に捉われる事なく、他者の価値観や意見などを汲み上げながら的確に意思決定できる。他者の成長に意識が向き、他者が成長することにより自らも成長するという認識を持つ。

②が10%、③が70%、④は20%、⑤はたった1%しかいないらしい。
②に偏っているトップリーダーを見ることもままある。
そして③の従業員も多い。しかしそれは管理職・リーダーの問題であり、つまり経営層の問題である。
④も良いが、組織としては早く⑤が欲しいであろう。

研究では、教育や学習で⑤を増やせるというお話。

弊社もその事を目的にこれまでリーダー育成の支援をしてきた。
年もかかるが、そのように成長した人たちを見るのはこの上ない喜びである。

心底「自己変容・相互発達」を実践するリーダーを増える事を願う

 

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