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プロセスコンサルテーションとチームコーチングについて

組織開発の著名な研究者エドガー・シャインはコンサルテーションに関して、3つの業型を提唱しました。

3種類のコンサルテーション

  • ①情報購入型 クライアントの特定の課題についての情報提供を行う。
    (例)消費者の意識調査データ・ある職場の社員意識調査・競合調査データ提供など
  • ②医師-患者型 組織の診断及び問題発見とその解決策の提示を行う。
    (例)売上の落ち込み、クレームの多さ、品質問題などの原因分析。
    TQP(全社的品質管理プログラム)やリエンジニアリングの導入勧告など
  • ③プロセスコンサルテーション クライアント自らが問題を理解し、診断を下し、解決策を考え、実行する支援を行うこと。また、クライアントが適応する学習だけでなくいかに学ぶかを学習する(ダブルループ学習・生成的学習)支援を行うこと。

【定義】
プロセスコンサルテーションとは、クライアントとの関係を築くことである。それによってクライアントは自身の内部や外部環境において生じている出来事のプロセスに気づき、理解し、それに従った行動ができるようになる。その結果、クライアントが定義した状況が改善される。
(「プロセスコンサルテーション」/E・H・シャイン)

①情報購入型 ②医師・患者型 ③プロセスコンサルテーション
クライアント 問題が解かっている 問題が解かっていない 問題が解かっていない
解決策 コンサルタント コンサルタント クライアント
ゴール 専門知識の提供 診断と治療計画の勧告 プロセスの援助

チームコーチングについて

チームコーチングは、プロセスコンサルテーション(クライアント自らが診断し治療法を考察・実行・促進・学習する支援)を発展させたもので、「自らのミッションを明確にし、内外における関係を改善することで、チームに個々のメンバーの合計以上に機能できるような力を与えること」(ピーター・ホーキンス)と定義されています。

チームコーチングの
定義・特徴

チームコーチングとは、組織が自らの目的・戦略を明らかにし、行動・振り返り・修正の学習サイクルを通して、
成果と成長を手にする<勝つ組織>に変貌する支援を言います。
(チームビルディング・チームファシリテーション・プロセスコンサルテーションを含む)

チームコーチングの定義

チームコーチングの定義のいくつかの代表的なものは以下のものがあります。

  • 「チームのプロセスに取り組むものだ。それはメンバーがチーム全体のリソースを活用して仕事を成し遂げられるよう、チームに直接関わることを意味する。」
    (ハックマンとワーグマン)
  • 「リフレクションと対話を通じて、チームがパフォーマンスを達成までのプロセスやパフォーマンスそのものを改善できるよう援助すること」
    (デヴィッド・クラッターバック)
  • 「自らのミッションを明確にし、内外における関係を改善することで、チームに個々のメンバーの合計以上に機能できるよう力を与えること」
    (ピーター・ホーキンス)
(以上、「チームコーチング」/ピーター・ホーキンス(著)/英知出版より抜粋)